失なわれた藍の色
千秋楽も先週末で終わり。
雨の中1公演のみ観に行って来ました。
シブゲキに行くのは初めてだったけど全然初めてな感じがしなかったのはこのシブゲキが入っているビルの前を通ってO-EASTとか渋谷DUOに何度も行っているからでしょう。
ふかふかで座り心地のいい座席。何となく前列の背凭れが近い感じだけれどその分舞台も近いしそして何よりスタッフさん方のきめ細かい親切な対応がありがたく大変気持ちの良い劇場でした。
「失なわれた藍の色」は40年ほど前に高評価を得た東京キッドブラザーズの舞台。時代を越えての今回の公演も実力ある若手俳優がズラリ。特撮にも詳しい(?笑)舞台演劇ファンには垂涎の豪華キャスト。
私はもう若くないけどさすがに40年近くも前のこの演劇の話は噂に聞いたこともなくさっぱり分からないのでググってあらすじを読んでみることに。なかなか面白そうだしちょっとサスペンス風なのかな?と想像しながらチケットを取りました。
実際に観た感じは
全体的に自分があらすじだけを読んで想像していた世界とはかなり異なるものでした。
サスペンスという感じではなく青春群像という感じで。観ながら自分の青春時代を思い返すお客さんもきっとたくさんいらっしゃるのかな、と思ったり。私は思い出したい青春なんてないしそういうもの全部捨てて今を生きているので別の部分に目を向けていました。
人の悲しみに対する耐性などを。
やはり40年も昔。当時青春時代を送っていた人達の純粋さ故の脆さ。
正直、こんなことでここまで傷ついたり暴走するものかしら?と冷静になってしまう現代に生きる大人の私。いやいや、小さな喜怒哀楽も大きく表現するのがミュージカルってものだからガチガチ頭で観るのはやめようよ~と石頭に囁くもう一人の自分もいました。
たぶん、きっと。
今を生きる人たちは悲しみを紛らわす手段が昔の人たちよりも多い。より多くの選択肢の中から自分の悲しみをなんとか乗り越えさせてくれるものを選ぶ事が出来る。
プロ野球ペナントレースでリーグ優勝したチーム同士が万全な状態で日本シリーズで日本一を競って欲しい、CSがなかった昔はよかった!とかやたら「昔はよかった」を口にしてハッとする時もあります...いよいよ私も老いたなあと笑
今のほうがいいこともいっぱい山ほどあります!
今の若い人たちは自分自身にとって大切なものを見つけてそれを引き寄せる力が凄いです。他人からどう思われるかよりも自分がどうしたいのかを優先して行動出来る頼もしい人が多いように思えます。
私が自分よりも若い世代の人たちから学んだ事はすでに多く、これからも若い人たちからいろんなことを学ばせてもらいたいと思っています。
舞台観劇から得られる自分なりの気付きはなかなか面白いものです。